2011年発売
参考比較(5段階評価) 本機 高音……★★★★★ 中音……★★★★★ 低音……★★★★★ 総合……★★★★★ EarPods 高音……★★★★ 中音……★★★ 低音……★★★ 総合……★★★ MDR-CD900ST 高音……★★★★ 中音……★★★★★ 低音……★★★ 総合……★★★★★ ウッドイヤホンが欲しかった。 ヘッドホンと耳かけはウッドがあったからな。あとはイヤホンだけって感じ。 そしてアッパーミドルのイヤホンなんだけど、CKM1000でとりあえず満たしたとはいえ、あれ定価は48000円。微妙に足らない。 それにCK100PROとCKM1000があるなら、当時のオーテク最上位三兄弟揃えたくなるじゃん? CKW1000ANVはオープン価格だがCKM1000より5000円高いので定価は5万3000円。 ちょうどCK100PROとCKM1000の間に位置する。 そしてCKWというシリーズはこれしかない。 これだけだ。 さらにこれオーテク50周年記念イヤホンであり、2500本限定(その割には入手は容易だが) 買うしかなかったね。 これでダイナミックは満足したと言っていいだろう。 デザインはCKM1000に近いが、チタンが黒く塗られ、背面は桜になっている。 オーテクは桜が好きだね。 今回はせっかくなので当時のオーテク最上位三兄弟で比較してみる。 では聴いていこう。 傾向はドンシャリ。 高音 CKW1000ANV……非常にソリッドでキツい高音。かなりキンキンする。ただしこの機種は低音の方が目立つので相対的には気にならない……いや、気になるな。刺さりは意外とあんまりない。(全くないわけではない) CKM1000……ここはCKW1000ANVと同じ。ほとんど同じ。正直違いがわからん。若干CKW1000ANVの方が丸いのかと思いたいが、深田ありには同じに聴こえる。 CK100PRO……三兄弟では一番大人しい。刺激的だが他の2機種の方がよっぽどキツい。ただしこれは据え置きで聴いているため、DAPによってはCK100PROが一番刺さる。CK100PROはDAPを選ぶからな。 中音 CKW1000ANV……響きがあり、艶があり、近い。割かし心地いい中音で、生々しさも十分。篭りはあるが同時に透明感もあり、個人的にはかなり好きな中音。 CKM1000……ここが明らかに引っ込んでいる。篭りは三兄弟で一番少ないが、全く目立たず響きもしない。非常にソリッドで無個性な中音。 CK100PRO……距離としては一番近い。しかし同時に一番濁る中音でもある。目立つことは目立つのだが、質は悪いと思う。 低音 CKW1000ANV……一番強い。三兄弟の中でという意味でも、全ての帯域の中でも一番目立つ。かなり強烈な低音で重低音もしっかり出ている。スゴいパワフル。ただし緩い。締まりがないわけではなく、ボワつくとまでは言わんが、緩さは確かにあって、音がギュッとしておらずブリュッて感じ。 CKM1000……三兄弟の中では一番弱い。ただし締まりは一番あり、ソリッドで質は非常に良い。量感が物足りない。 CK100PRO……深いところはあんまり出ていないが、量感は中々あり、締まりもそこそこ。BAの限界を感じる低音ではある。中途半端というか。 解像度 CKW1000ANV……割かし高いようにも思えるが、そこまで重視した音ではない。音色で聴かせるタイプで解像度は重視していない。 CKM1000……CKW1000ANVよりは解像度重視。非常にソリッドであるため質がいいかはともかく、解像度は少し高めである。 CK100PRO……解像度は三兄弟で一番高い。明らかにワンランク上の解像度を誇る。三兄弟では音色が唯一全く違うため、ここはアドバンテージがある。 クリア CKW1000ANV……かなりクリア。非常に透明感が強く透き通っている。ただし中音には篭りがハッキリと感じられ、強烈な低音にマスクされてる印象はある。ただし繋がりは非常にいい。 CKM1000……一番クリア。しかし中音が引っ込んでいて篭ってるので、あくまで三兄弟の中では一番クリア。 CK100PRO……一番濁ってる。篭るというより濁ってる。3つドライバーが混ざりあって繋がりも悪く、音の混濁が耳ざわりだ。 音場 CKW1000ANV……そんなに広くないし抜けもあまり良くない。強烈な低音が割かし邪魔してる。 CKM1000……明らかにCKW1000ANVより広い。圧倒的に広い。しかも抜けもいい。ここはずば抜けている。 CK100PRO……CKW1000ANVより少し狭い。少しな。CKM1000が一番広い。 桜使ってるからウォームかと思いきや、メチャメチャソリッド。 CKM1000と比べて柔らかいってだけで、基本的な音質はまさにオーテクのそれ。すっげえソリッド。 とはいえ個人的には三兄弟では一番好きな音で、響きのある艶かしいサウンドがとても心地よい。 欠点としては低音の緩みだな。 個人的には低音の緩さは気にならないんだけど、オーオタの方々は低音は締まってないとイヤッてタイプが多いので、そういった層にしてみればオールドタイプの低音。 彼らはCKM1000の方が満足するだろう。 深田ありは質より量なのでCKW1000ANVのパワフルな低音はかなり好きである。 三兄弟の中でとにかく一番低音強いからな。 高音はとにかくきつくソリッドで、CKM1000との違いがわからん。 巷のレビューだと高音が丸いとあるが……そうか? いや、丸くないだろこれ。かなりキツいぞ。 刺さりは少ないけどな。 中音はかなり艶かしい。響く。そして近い。 篭りはあるがこの中音は本当に好きだ。エロい。 フェイスプレートだけ木な訳だが、多分木の音はしてない。てか木の音を感じない。 音の違いは素材ではなく明らかにチューニングを変えて作っている。 特に低音が非常に顕著で、こいつはCKM1000より 低音をブーストしている。 そもそも木は多孔質な素材なので本当に木の音をさせるとむしろ低音は細くなる。 ただ中音の響きは木なのかなあ。CKM1000は全く響かないけどCKW1000ANVは響くんだよね。 音色がかなり心地よく、しかもクリア。 篭る篭る言ってるがそれは三兄弟と比較してであって、基本的なイヤホンとしては物凄くクリアな部類。 クラシック向けかと言われると、個人的には難しい。 響きはあるから楽器の響きを楽しめるが、音場がCKM1000より狭く抜けも悪いんだよね。 あと何より味付けが非常に濃く派手な音であるため、とかく原音再生にこだわるクラシックにおいてはこの味付けが非常に邪魔なんじゃないかな。 むしろ女性ボーカルを主体とするポップスの方が合うように思う。 クラシック向けというとイーリアたんみたいに空気感や音場感、そして定位だな。さらに癖がなく聴きやすい音色があってこそ響きがプラスに働くと考えており、CKW1000ANVに空気感があるかというと首をかしげる。 その用途ならCKM1000をオススメする。あれ中音引っ込んでいるけど。 CKM1000はFI-BA-SSと非常に似ているが、CKW1000ANVとは似ていないね。 CKW1000ANVは旧オーテクフラグシップ三兄弟の中では一番好き。 何より中音に艶があるのがとにかく好き。 低音もパワフルだし、それでいてクリアだし、派手な音だし。 深田ありの好みを結集したような音色で、DD一発ながらここまでやってくれるとは。 濃さはないけどな。 あと空気感もないけどな。 抜けも悪いしな。 個人的にはこれかなりの名機だと思う。
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| 茫漠(深田あり) |
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